やんちょの気まぐれ日記

ヤフーブログから、はてなブログへ引っ越して来ました。

木造、間口二間のバイク屋 ①

去年の9月の上旬だっただろうかと思う
隣市に用事があって私はクルマで出掛けた
 
いつもなら幹線の国道8号線を利用するのだが
その日はわざわざ遠道をして
昔の北陸道(北国街道)を走っていった
 
道中は七曲があったり小さな宿場町や遊女の
墓がある所を抜けて城下町に抜ける道だ
 
やがてその城下町にさしかかる頃から
今までの晴天が嘘のように雨が降り出して来た
 
町の中心部まで来た時には
気が狂ったような降り方だった
 
ワイパーの速度を最強にしても
視界は数メートルだろうか
前照灯を点けて走るクルマもいる位だ
 
 
やがて前方交差点の信号が青から黄色に変わり
スピードを緩めながら赤に切り替わる寸前で
停止した 
オートマのセレクト位置をDから
Nに切り替えてフットブレーキを踏みながら
信号が青になるのを待った
 
その交差点を過ぎた前方右側に
歩道に少しはみ出たように並べてある
数台のバイクをずぶ濡れになりながら
建物の中に仕舞い込んでいる赤いつなぎ服の男が
見えた
 
こんな所にバイク屋があっただろうか?
 
そのうちに交差点の信号が青に替わり
再びセレクターレバーをNからDに戻し
発信した
 
 
クルマがそのバイク屋の前まで
近づいて何故か私はドキドキした
 
ずぶ濡れの男が着ているのは
チャンピオンプラグの赤い
つなぎ服だと分かった
 
そして し舞い込んでいる最中の
バイクを見て
思わず オォッ~ と声が出た
 
超極上モノの
1971 ヤマハFS1
だったのだ
イメージ 1
 
 
その日は用事が長引いて帰りが遅くなり
ウチに着いたのは夜の11時を過ぎていた
 
私は昼間に見た
ピカピカのヤマハFS1が頭に焼き付いていて
ポーッとしていた。  続く